青雲はるかに

宮城谷昌光「青雲はるかに」を読んだ。

青雲はるかに(上) (青雲はるかに)

青雲はるかに(上) (青雲はるかに)

秦の始皇帝の数代前の秦で、
宰相になった范雎が主人公である。
長い不遇の時代を、
周囲の女性や友人に支えられ、
宰相になってその能力を開花させる、
サクセスストーリーである。
そこに至る苦労はたいへんに大きいが、
主人公の人間性と能力は、
周囲の人を惹きつけ、助力を得ていく。
読んでいて、
いつの間にか主人公を応援しつつ読んでいるのに気づく。
上下二巻の長編だが、
十分に読む価値のある面白い小説であった。