自分探し(3)

今の職業に就くそもそものきっかけは何なのか?
自分探しについて書くのに、まずそれを考えてみた。
大学受験において私立文系にしたのは、高校2年の時だった。
当時通っていた塾の数学の授業を見て、
とても自分の歯が立つ世界ではない、と感じたからだ。
大学は、文学部・法学部・教育学部など、色々受けた。
この時点で、大学で何を学ぶか明確な指針がなかったことがわかる。
結局、卒業後のことなどあまり考えず、文学部に進んだ。
学科選択においても、
何となく「東洋史か中国文学」と考えて、中国文学を選んだ。
「何故?」と言われても「何となく」、と答えるしかない。
あえてきっかけを探せば、
小学生時代に何度も読んだ「西遊記」である。

西遊記〈上〉 (岩波少年文庫)

西遊記〈上〉 (岩波少年文庫)

このシリーズは、子供向けながら原作に忠実で、
実に面白かったので、それこそ何度も何度も読んだ。
日本でドラマ化された西遊記などは、
日本人特有のウェットな感じと人間くささが多すぎて、
原作と大きく異なるので、到底馴染めなかった。
私の中国語も中国武術への傾倒も、
ここからでているのかも知れない。
「三つ子の魂百まで」とは本当のことらしい。