良寛さん

突然何となく気になって
良寛さんに関する本が読みたくなった。
図書館で借りたのがこの本である。

日本人のこころの言葉 良寛

日本人のこころの言葉 良寛

著者は禅のお坊さんである。
竹のために屋根を開けるとか、
子供とまりをついて遊ぶとか、
天性の純粋で無心の人というイメージがあった良寛さんだが、
それは表面的なものであったことがよくわかった。
漢詩など教養の高さもたいへんなものだ。
また、人の言動について、
「人をいじめる」、「使用人にひどい言い方をする」、
「お説教のときにしゃべる」、「人の話に割り込む」、
などは嫌なものだということを書いた文がある。
他人の理不尽な態度にも優しく対応して、
相手を改心させてしまうような良寛さんだが、
それは天然の無感覚なのではなくて、
修行の末に得た境涯だったのだろう。