サピエンス全史

ようやく読みたいと思っていた本を、

読み終えることが出来た。

ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」である。

 

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

 

 イスラエルの歴史家である著者の大ヒット作である。

小説ではなく人類史を書いたものだが、

独特の視点で書かれたとてもユニークな本だ。

他の猿人や類人猿の中で、

なぜホモサピエンスが生き残ったかとか、

神話や宗教が集団を作り、

ひいては民族や国までも作ってきたこともわかる。

現代の人間存在がそうした虚構の上に成り立っていることも、

よくわかるように書いてある。

歴史の本でありながら、

ある意味とても哲学的なテーマでもある。

追求していけば、

禅や悟りの方向へ向かっていきそうな内容だ。

この著者の頭の良さと視点のユニークさに脱帽する、

とても稀有な本であると言える。