在家得度(7)

「常行三昧」というのは、

夜すべての行事が終わってから、

1時間阿弥陀仏の前で「南無阿弥陀仏」を唱えながら、

円を描いてグルグル回るという行である。

1時間歩きながら唱え続けるので、

私は数が多いほうが良いだろうと思い、

速いスピードでどんどん唱えていたら、

1時間で3000回以上唱えられていた。

しかし後で聞くと、

もっとゆっくりのスピードで唱えるものだったらしい。

「食事作法」は真言やお経を唱え、

自分の食べるものからいくらか食べ物を取り分けて、

神仏にお供えしてから食べる方法であるが、

お供えした米などは夜に「施餓鬼」に使う。

「施餓鬼」は夏に行うお寺の行事だと思っていたが、

ここでは毎日行う。

そしてお坊さんに聞いたところでは、

家でも毎日やるほうが良いという。

「施餓鬼」のやり方も教わったので、

私は今でも毎晩家で「施餓鬼」をやっている。