傷だらけのカミーユ

ピエール・ルメートル「傷だらけのカミーユ」を読んだ。

ルメートル3部作の最後である。
主人公の刑事カミーユのパートナーが、
強盗事件に巻き込まれて瀕死の重傷を負う。
その描写とその後の捜査の過程が描かれる。
その段階でもすでに引き込まれていくのがわかる。
ルメートルの筆の力なのだが、
やはりそれだけでは済まないどんでん返しがある。
そのあたりもさすがルメートルであるが、
やはりこのシリーズの白眉は、
何といっても「その女アレックス」だ。
その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)

この作品のインパクトがあまりに強すぎて、
他の作品も十分面白いのに、
陰が薄くなるのは残念だ。