R.D.ウィングフィールド「フロスト日和」を読んだ。
- 作者: R・D・ウィングフィールド,芹澤恵
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1997/10/18
- メディア: 文庫
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だらしのない警部フロストが活躍するシリーズ。
フロストは風采の上がらない中年男で、
事務処理能力は全くない。
読んでいて、
たまったデスクワークの処理にやきもきしてしまう。
また連続婦女暴行事件を始め、
窃盗事件や殺人事件が次々と起こる。
ライバルや上司との軋轢もありながら、
不眠不休で事件に取り組み、
下品な冗談を連発しながらも、
事件を解決に導いていく。
そして主人公フロストは、
無茶苦茶な人間でありながら、
弱い人間に対する優しさが際立つ。
このシリーズを読んでいると、
推理を楽しむというよりも、
フロストを中心とするこの世界に浸る感じがあり、
妙に居心地がいい。
シリーズの他の作品も続けて読むつもりである。