白い雌ライオン

へニング・マンケル「白い雌ライオン」を読んだ。

白い雌ライオン (創元推理文庫)

白い雌ライオン (創元推理文庫)

スウェーデンの刑事ヴァランダーシリーズである。
田舎町で起きる主婦殺人事件が、
実は南アフリカの国を左右する、
テロ事件が背景にあるという話。
これまでのシリーズ作品より、
さらにスケールが広がり複雑化している。
また実在の人物が登場するなど、
ヨーロッパの社会の状況が反映される作品でもある。
主人公のヴァランダーは、
いわゆるアメリカ映画に出てくるようなタフガイ、
というよりは頭は切れるが普通の人間味ある男である。
おそらくそうしたリアル感も、
人気の理由なのだろう。