冬のフロスト

R.D.ウィングフィールド「冬のフロスト」を読んだ。

冬のフロスト 上 (創元推理文庫)

冬のフロスト 上 (創元推理文庫)

冬のフロスト 下  (創元推理文庫)

冬のフロスト 下 (創元推理文庫)

上下2巻の長編である。
これまで通りのフロストの世界が嬉しい。
しかし、
今回はフロストが部下に指示を出し、
中心になって捜査を進めていく感じが強い。
フロスト以上に失敗を重ねるモーガン刑事が、
準主役のように登場するからだろうか。
何となくフロストが頼もしく思える。
フロストシリーズの犯罪は残酷なものが多い。
だがフロストの下品な冗談や、
周囲の人々の笑えるエピソード、
フロストの弱い人間に対する優しさに少し救われる。
作家はもう亡くなっているので、
読めるシリーズ作品はあと少しだけだ。
残りの作品もぜひ読みたいと思っている。