映画小説

生徒さんから貸していただいた本を読んでいる。
ここ1週間ほどで、2,3冊読んだ。
これらは映画として作られたストーリーを小説にした作品だった。
私は映画を見ていないので、その点は新鮮である。
ただ、残念ながら読んでも薄っぺらく感じてしまう。
もともと小説があって、それを映画化したものはまだいい。
例えば、自分の好きな小説が映画化されたとする。
映画は2時間か1時間半程度で見せるのでどうしても短くなるし、
役者でイメージが限定されてしまう覚悟は出来ている。
逆に、映画が原作を超える出来映えだったら、
製作者や監督を称賛する気にもなる。
しかし、
映画が先で、その後小説化したものはいただけない。
もともと1時間半から2時間の内容のものを、
ある程度ふくらませたとしても限界がある。
さらに、
小さい頃からテレビや映画のドラマを見て育った人は、
ストーリー展開や台詞の言葉などで、
作る側も見る側も、どうしても影響を受けてしまっている。
そのせいか、読んでいる途中でその先の展開が予想できたり、
台詞回しにどこかで見たような陳腐さを感じてしまうのだ。
ある程度内容のある小説というのは、
やはり十分に練って作られたものであるのだな、と改めて感じた。