サニーサイドエッグ

荻原浩「サニーサイドエッグ」を読んだ。

サニーサイドエッグ (創元推理文庫)

サニーサイドエッグ (創元推理文庫)

家内は荻原ファンで、
面白いよと勧められたのである。
探偵もので、
ペット探しを主な仕事としている主人公が、
猫探しから面倒に巻き込まれ、
相棒とともに解決に導いていく。
二転三転した凝ったストーリーで、
面白く読めた。
しかしこの作品の最大の特徴は、
日本を舞台にした日本人の主人公が、
徹底したハードボイルド小説の探偵ばりの話し方を、
常にしている点にある。
よくもまあここまで徹底できたものだと思う。
同様の話し方をする行きつけの店のマスターや、
ミステリー小説好きの刑事の存在もいい。
読み応えのあるユーモア探偵小説である。