周公旦

酒見賢一「周公旦」を読んだ。

周公旦

周公旦

太公望の時代の周の王子であった周公旦の話である。
孔子が聖人として高く評価していたという。
「礼」というと、
通常「礼儀」の事しか思い浮かばないが、
中国の文化の根幹としての「礼」を確立し、
自分の人生の中で実践して手本となったのである。
何度も異民族の支配を受けても、
異民族が同化してしまった中国が、
そうなし得たものが「礼」であり文明なのだ、
ということがわかったような気がする小説であった。