海賊とよばれた男

百田尚樹海賊とよばれた男」を読んだ。

海賊とよばれた男 上

海賊とよばれた男 上

話題になっているこの本は、
生徒さんが貸してくださった。
出光興産創業者出光佐三をモデルにした話である。
上下2巻を分けて貸していただいた。
上巻を読んでいるとき、
これはいわゆる小説の書き方ではなく、
まるで人物評伝を読んでいる感じがした。
しかし下巻になると、
物語の勢いに引っ張られて一気に読み終えた。
己の信念を貫く姿勢に強い共感を覚えるが、
特に、日章丸のイラン到着のくだりは快哉を叫びたくなる。
それにしても、
この作品を読んでいて強く感じるのは、
イギリスやアメリカ石油メジャーが、
いかに世界の石油を牛耳ってきたか、
また日本の石油業界の足の引っ張り合いや
つまらない規制がいかに多かったか、である。
次々出てくるそうした障害にはうんざりさせられる。
しかしそうしたことと戦い抜いた日本人がいたことは、
誇らしいことであると思う。