キング

堂場瞬一「キング」を読んだ。

キング

キング

ラソンの小説である。
オリンピック選考レースに挑む、
同期3人の選手を描いている。
主人公の性格の問題、
ライバルの動向、
ドーピング問題など、
様々な事柄が出てくるが、
主に書かれているのは主人公の内面である。
それも走ることに関してである。
これまで読んだマラソン小説では、
「遙かなるセントラルパーク」であっても、
遥かなるセントラルパーク (上) (文春文庫)

遥かなるセントラルパーク (上) (文春文庫)

長距離走者の孤独」であっても、
長距離走者の孤独 (新潮文庫)

長距離走者の孤独 (新潮文庫)

人間ドラマを描くことに主眼が置かれていた気がするが、
この作品は走ることそのものに、
終始一貫寄り添っている気がする。
途中飽きが来ず、のめり込んで読めるよい小説であった。