前田さんのこと(2)

彼とは中国語の関係で知り合った。
彼は鍼灸師であり、整体師であったが、
製薬会社の社員健康管理を担当していた。
東洋医学研究の一環として、
中国語を学びに来ていたと記憶している。
その製薬会社に就職した時の話も面白い。
彼の仕事内容は、
社員の健康管理と医療関係の様々な情報収集である。
入社面接時に提示された月給は13万、
それに対して、彼は面接時に、
「昇給は要りません。ただし嫌な仕事はやりません。」
と言い、社長もそれを承認して就職が決まった。
医療関係の情報収集のために、
彼が興味を持った本の購入や講座参加などは、
全て会社がお金を出してくれるので、
彼は充分楽しんで仕事をしているようだった。