独走

堂場瞬一「独走」を読んだ。

独走

独走

オリンピックで金メダルをとるために、
国のサポートを巡って、
スポーツの在り方を問う作品である。
金メダルを狙える高校生の陸上選手を、
かつて金メダルを獲得した柔道選手が、
国側の人間としてサポートすることになる。
国のサポートはまさに至れり尽くせりである。
しかし、
一方でその管理は人間性を奪うものでもある。
それがスポーツの本質として正しいものなのか、
考えさせられる。
テレビでスポーツの大会が放映されると、
私もやはり見てしまう。
ただ、
オリンピックや高校野球など、
勝つために有力選手獲得のための、
様々な招聘競争の話を聞くにつけ、
私は行きすぎの感を持っていただけに、
この小説はそれを具体的に示してくれたと言える。