銀二貫

高田郁「銀二貫」を読んだ。

銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)

銀二貫 (幻冬舎時代小説文庫)

江戸時代の大阪商人の感動的な人情ものである。
とても読みやすく1日で読み終えた。
武士の子供が数奇な運命で、
寒天問屋の主人に銀二貫で救われて、
商人の道を歩むようになる。
その後立派な商人になるまでの過程を描く。
天満の天神さんへの寄進の金だった銀二貫が、
その後も大きな意味を持つようになる。
天満橋や八軒浜など仕事場の近くの地名が、
随所で出てくることにより、
私にとって嫌でも親近感を持たされる。
それにしても、
天満宮が信心深い人の心のよりどころとして、
火災の多かった江戸時代に、
どれほど大きい存在だったかがよくわかる。
生徒さんからこの本をお借りして帰宅した際、
家内も読みたいと言っていたので、
どうも話題になっている作品のようである。