修道院

ある生徒さんから先日聞いた話。
その生徒さんは眼科医院にお勤めである。
患者さんは年配の人が多く、
その人たちと話をすることも多い。
会話の中では、不平不満や愚痴や文句も多いらしい。
そしてそれがある程度常態化しているようだ。
ところで、
医院の近くに修道院があり、
そこのシスターたちも高齢の人が多いらしい。
目が悪くなったシスターたちが、
マイクロバスに乗って定期的に通院してくる。
同じ年配の患者さんでありながら、
修道院のシスターたちは、
静かに淡々と治療を受けて帰っていくそうだ。
それが不平や愚痴を言う一般の患者さんたちと
際立って異なる点であるようだ。
修道院というのは、
基本的には世間から離れた場所で、
修行に専心する場所である。
情報や娯楽や刺激に満ちた環境から離れて、
心の平安を保って何十年も修行するのは大変なことだ。
しかし、その話を聞いて、
さすが日々の修行の成果が現れているのだな、
と感じ入ったことであった。