路上ネコ

先日の朝、
いつもと同じように走っていた。
広い道路の広い歩道をゆっくり走っていると、
前方に自転車が見えた。
自転車があるのは歩道の植え込みの横で、
普段あまり自転車がない場所である。
おかしいなと思って見ると、
自転車の少し横に人が寝転がっていた。
おそらく30代と思われる男性で、
最初は病気か怪我かと思ったが、
近づくと気持ちよさそうに寝ているのがわかったので、
そのまま通り過ぎた。
そしてその時面白かったのが、
その男性から3メートルほど離れたところで、
茶色と黒の斑模様の首輪をしたネコが、
きちんと歩道上に座って男性を見ていることであった。
何となく「見張っている」、
あるいは「見守っている」風情であった。
このシュールな光景を面白いと思った。
さらに翌日、
またこの歩道を走っていると、
今度は毛の長い高級そうなネコが、
ゆったりと身を横たえて行き交う車を眺めていた。
涼しそうに達観した雰囲気を醸し出していた。
ここはネコの集中発生地区なのか。
いずれにせよちょっと面白い光景であった。