奈良遠足(3)

万葉文化館を出て、飛鳥寺へ向かった。
飛鳥寺は、日本最古の仏教寺院の一つらしい。
古くてこじんまりとしていて、味わいのある寺だった。
飛鳥大仏が中に安置されており、
東大寺の大仏とは違って高さ3メートルほどの仏さんであった。
顔つきもその歴史が感じられるようで、
後代の仏像の顔とは異なった感じであった。
ここは写真撮影OKとのことであったので、
携帯で写真を撮る人が多くいた。
私は仏像の写真を撮るのには抵抗があるので、
お賽銭をあげて拝むことにした。
すると同行の誰かから、
「先生、意外と信心深い」
と言われた。
私はその意外という言葉が少しひっかかったが、
特別なことをしたという感じもなく、自然なことであった。
飛鳥寺の裏には、蘇我入鹿首塚があったが、
それよりも周囲の景色の美しさに打たれた。
今回の奈良遠足は大変楽しく有意義であったが、
最も感動し癒されたのは、秋の奈良の風景であった。

飛鳥寺の裏から見た周囲の景色。

一面に咲くホテイアオイ