虐待

児童虐待の痛ましいニュースがあった。
その子の日々を思うと、胸が痛む。
今日のある授業でその話が出た。
生徒さんはお医者さんだ。
その生徒さんによると、
医師としての経験によれば、表面化しないだけ、
老人に対する虐待はもっとひどいのではないかという。
殴られて目を腫らしたり肋骨が折れている老人を、
何度となく診ているのだという。
そして悲しいことに、
その老人達は「転んだ」とか「ぶつけた」と言い、
「子供に殴られた」とは決して言わないそうだ。
医師の専門的な目からすれば、
転んだりぶつけてできるレベルの怪我ではないのだが。
はっきりと殴られたことが証明できないと、
警察に通報は出来ないようだ。
また、一度赤ちゃんが運ばれてきたことがあり、
赤ちゃんはその時点で死んでいた。
それは虐待ではなく、
うつぶせ寝による窒息死だったらしいが、
やはり警察に通報したとのことであった。
立場であろうと、肉体的なものであろうと、
力を持つものはその行使について常に自省すべきだ。