通臂拳(1)

サラリーマン生活に終止符をうった私は、
実家の大阪に帰ることになった。
それとともに3年近くお世話になった新体道にも、
縁遠くなってしまった。
大阪に帰ってきた私は、
アルバイトをしながら中国語の教室に通っていた。
ある日、その教室で、
偶然中国武術をやっているという人に出会った。
年齢も私と同じであった。、同好の士のこととて、
当然のごとく意気投合し、
彼の学んでいた武術である、
通臂拳を見せてもらうことになった。