流転の細胞

仙川環「流転の細胞」を読んだ。

流転の細胞

流転の細胞

医療に関わる社会問題をミステリーにする、
仙川環の小説である。
新聞社の地方支局に勤める女性記者が主人公。
いわゆる「赤ちゃんポスト」に関することから、
中絶児の遺体の利用の問題まで、
近くにいた女性の失踪問題を中心に、
主人公の成長と周囲の人間関係を絡めて描く。
重い内容ながら、
いつもながらの読みやすさと、
謎が少しずつ明らかになる過程で、
読んでいて飽きない面白い作品であった。