- 作者: 隆慶一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1993/08/31
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 180回
- この商品を含むブログ (85件) を見る
上中下三部作なので、
読み始めるまで時間が少しかかったが、
読み始めると一気呵成に最後まで読み続ける面白さだった。
徳川家康は関ケ原で実は暗殺されていて、
その後は影武者が徳川を動かしていくという話。
家康とともにいて一挙手一投足を真似るうち、
考え方までもコピーした影武者は、
ある意味本物より見事に合戦や政治を動かす。
さらにその人間的魅力によって、
忍びや側室など周囲を強力な布陣で固めていく。
特に島左近や甲斐の六郎などの活躍が痛快である。
また作家の入念な調査により、
実は本当にそうだったのではないか、
と思わせる説得力もすごい。
生徒さんの推薦通り、
大変に面白い小説であった。