山本一力「背負い富士」を読んだ。
- 作者: 山本一力
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: 文庫
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
考えてみれば、
私は清水次郎長についてほとんど知らなかった。
かつて子供の頃に、
竹脇無我がやっていたドラマを見たことがあり、
山岡鉄舟とのエピソードを本で読んだ程度であった。
今回どういう人なのかがやっとわかった。
町人の人情を描くのが上手い山本一力だが、
この小説では博徒を書いたことになる。
相変わらず読みやすい文体はありがたい。
まるでドラマを見ているようであった。
森の石松の凄絶な格闘シーンや、
次郎長による石松の敵討ちなど、
山本作品には珍しい激しい場面が多かった。
読みやすくかつ読み応えのある小説であった。