異変(4)

医師の診察はあっという間に終わった。
私の話を聞き、
患部を少し見て触ってみて、
「鼠径ヘルニア」であるとの診断が出た。
絵に描いて説明してくれたが、
赤ちゃんと40代以上の人によくある病気らしい。
簡単に言えば、
鼠径部にある筋膜の間から、
腹膜や腸の一部が出てくる症状である。
直接的には加齢によるものであるとのことだった。
「放っておいて治るものではないので、
手術しましょう。」
と言われた。
全く予想だにしないことだったので、
面喰ってしまった。