昨日、司馬遼太郎の「北斗の人」を読んだ。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1972/10
- メディア: 文庫
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千葉周作といえば、坂本龍馬が師事したことでも有名だが、
竹刀稽古を積極的に取り入れて、
合理的な練習法によって門人を育てたことでも知られている。
その周作の出生から修業時代、江戸に出るまでを描いているが、
特に上州での馬庭念流との確執が詳しく描かれている。
どの程度まで史実に忠実かはわからないが、
司馬遼太郎作品ならかなり忠実なのだろうと思う。
具体的には知らなかった千葉周作に対して、
イメージがかなり明確になった作品であった。
それまで組太刀という型稽古中心だった時代に、
竹刀稽古を取り入れて実戦向きの稽古をする。
こうした時代の変化は、繰り返すらしい。
空手の世界でも、かつて型稽古中心だった時代から、
実戦指向のフルコンタクト空手が流行した時代もあった。
現在はまた古流の型稽古が評価される時代になってきている。
結局何が正解ということもなく、
個人個人の嗜好によって、
自分の信じる道を深めていけばいいのだろうと思う。