シーズンスポーツ

先日ボクシングのことを書いた。
私は高校時代に日本拳法をやっていたが、
ボクシングを練習した経験はなかったな、と思ったのだが、
ごく短期間だけれども経験があったのを思い出した。
大学1年の時、必修として「シーズンスポーツ」というのがあって、
ほぼ2週間くらい、体育会のクラブに行ってそこの練習に参加する、
という内容のものであった。
みんなソフトボールなんかを選ぶのだが、私はボクシングにした。
そして、丁寧な基本技術の指導を受けることが出来た。
一緒に練習に参加していた1年生の中に、
以前ボクシングジムに通ったことがある、という人がいた。
彼は縄跳びも軽やかだし、パンチの打ち方も鋭く、
さすが経験があるんだな、と思わせる動きをしていた。
最終日にスパーリングがあり、私はそれなりにそつなくこなしたが、
経験者の彼は、ボクシング部の先輩という人とやることになった。
その先輩が上背があったこともあったのかもしれない。
いざスパーリングが始まると、
経験者の彼のパンチは一発も当たらないのだ。
先輩は軽く受け流して、軽くパンチを返している。
経験者の彼は、最後にはへとへとになっていた。
私は少なからず驚いた。
その先輩も、アマチュアチャンピオンだとか、
プロボクサーとかいうのでもないはずだ。
それが、ここまでレベルが違うのか。
では、世界チャンピオンになるような人は、
どれくらいすごいのだろう。
今は自分なりに納得しているが、
本格的に武道や格闘技をやろうと思っていた私にとって、
当時かなりショックを受けた出来事だった。