職業オーラ(2)

私は中学時代、水泳部に所属していた。
十数年経って、当時の部員が集まる機会があった。
懐かしい顔ばかりだったが、
何と、その中に警官と元ヤクザがいた!
元ヤクザの彼は、複雑な家庭環境だったらしい。
その時点ではヤクザを辞めて、左官屋になっていた。
みんな昔に戻ったように、楽しく懐かしく話が弾んだが、
ただやはり彼の雰囲気はヤクザっぽいものだった。
着ている物もあるが、
話し方やしぐさやその他含めて、そう感じさせるのだ。
それも一種職業オーラだと言えるだろう。
一方、警官になっていた彼は、
中学生時代、いつもニコニコして取っつきやすい、
明るくかわいらしい性格だった。
十数年経ったその時も、
ニコニコして話しやすい感じだったのだが、
何か圧力を感じるのだ。
威圧感と言うほどでもないが、
ニコニコしていても、
完全にうち解けられない雰囲気なのだ。
やはり人間は日々接する人や、
仕事の環境や雰囲気で、職業オーラを身にまとうのだろう。