寸借詐欺?

今日の生徒さんから聞いた話。
その生徒さんは自営業をされていて、
年明けからお客さんが途切れたことはなかったのだが、
昨日は誰もお客さんが来なかった。
「今日は誰も来ずに店じまいか。」
と思った矢先、40過ぎとおぼしき女性が入ってきた。
お客さんだと思って声を掛けると、
その女性は下を向いてぼそぼそ話す。
よく聞いてみると、
「小さい子供が二人いるのですが、
役所に行っても断られてどうしようもないので、
初めてお会いする方にこんなことをお願いできないのは、
重々承知していますが、3000円貸してください。」
と言う。
生徒さんは信心深い人で、日頃から神社によくお参りするのだが、
その2日前に、あることで神社に願を掛けたそうだ。
そうした矢先にこんな女性が店に来た。
何か試されているような気がして、
一人お客さんが来なかったものと思って、
「これはあんたにあげる。返さなくていいから。」
と3000円を渡したという。
女性はお礼を言って帰って行った。
生徒さんは、自分の判断や行為について、
誰かに聞いてほしくて私に話したのだそうだ。
昨日の今日なので、
その女性がお金を返しに来たとか、
何か御利益があったというわけではない。
いわゆる寸借詐欺だったのかもしれない。
その女性が本当に生活に困っていて、
お金が有効に使われたのならそれもよし。
また、詐欺だったとしても、
それが何かに使われると、
少額だとしても経済の流れの一翼を担う訳なので、
仕方ないものと諦めることも出来る。
だいたいそんなところで話が落ち着いた。