Y駅発深夜バス

青木知己「Y駅発深夜バス」を読んだ。

Y駅発深夜バス (ミステリ・フロンティア)

Y駅発深夜バス (ミステリ・フロンティア)

5編の短編ミステリー集。
この作家も初めて読むが、
なかなか面白いしよくできている。
表題作「Y駅発深夜バス」はホラーや幻想小説を思わせるが、
ちゃんとミステリーになっている。
「猫矢来」は青春小説のようだが、
中学生の日常生活にかかわるミステリー。
「ミッシングリング」はやはり、
日常生活の中のいかにも推理小説仕立ての話。
「九人病」はホラー小説のような伝奇的ミステリー。
「特急富士」は殺人が絡み合うよくできたストーリー。
怪談好きの私にとっては、
「Y駅発深夜バス」と「九人病」の雰囲気が好きだ。
ともかくこの作家はとても才能ある人だと思う。