風の呪殺陣

隆慶一郎風の呪殺陣」を読んだ。

風の呪殺陣 (徳間文庫)

風の呪殺陣 (徳間文庫)

織田信長比叡山焼き討ちに関わる話。
腐敗していた当時の比叡山にあって、
真剣に修行をしていた僧が主人公。
焼き討ちに遭って、
次々と殺される人々の様子を見て、
信長を呪い殺すことを決意する。
彼の周囲の人々も、
様々な変遷をたどることになる。
一応物語は終結するが、
何となく唐突な終わり方の感じがした。
後書きを読んでわかったが、
作者はあと100ページほど書くつもりだったらしい。
着想は面白いし、
もっと続きを深く読みたい気がした。
それでも歴史上有名な比叡山焼き討ちを、
臨場感を持って感じることができる、
それなりの意味のある珍しい小説であった。