蚊の執念

夏休みに入ってからというもの、
少しずつではあるが、
連日草抜きをしている。
夏の暑さがまだまだ厳しいが、
フードつきの上下トレーニングウェアに、
靴下を履き、
首にはタオルを巻いて、
蚊取り線香を引っ提げて草地に入り込む。
レーニングウェアは、
手首と足首のところは絞ってあるし、
フードも被って作業をする。
しかし、
ごくわずかな隙間を縫い、
数十秒というごくわずか時間に、
蚊は侵入してきて血を吸うのだ。
いわゆる薮蚊は痒さも格段に違う気がする。
もちろん蚊にとっては、
命に関わる本能でやっているのだろうが、
その執念と努力にはほとほと感心もし、
またうんざりさせられる。
このエネルギーと執念を、
人間と敵対しない方向に向かないだろうか。