鳥羽亮「絆 山田浅右衛門斬日譚」を読んだ。

絆―山田浅右衛門斬日譚

絆―山田浅右衛門斬日譚

先日山田浅右衛門のことを調べていて、
見つけたのである。
幕末期の首切り浅右衛門の日常と、
首を切られる罪人の悲しい現実が、
いくつもの短編の形で描かれている。
罪人の首切りが本来の仕事ではなく、
刀の試し切りがメインであり、
弟子がたくさん技術を学びに来ていたらしい。
罪人の臓器を薬屋に売ったり、
斬首のあった日は厄払いのように宴会をしたなど、
興味深いことがたくさん書かれていた。
この作家が、
時代小説をたくさん書いている人だとは知っていた。
が、読むのは今回が初めてである。
とても読みやすく、かつ面白い。
他の作品も読んでみるつもりでいる。