兄弟げんか

先日、
何がきっかけかは忘れたが、
子供の頃のことを思い出した。
おそらく私が小学校低学年のころだと思う。
ある日、弟と大げんかした。
その後、出かけることになり、
一緒に行く母より少し早く、
弟と2人で駅に向かうことになった。
ケンカの後ではあったが、
普通に弟と話しながら歩いていると、
全然知らないおばあさんが、突然話しかけてきた。
「あなたたちみたいに、
兄弟仲良くしているのはとてもいいことよ。」
と言いながら、キャンディーをくれた。
後で合流した母にそのことを話すと、
母は大笑いしながら、
「さっきまで大げんかしてましたって言えばいいのに。」
と言っていた。
私にとっては、
そのあまりのタイミングの良さに、
むしろ何か諭されたというか、
子供ながら何かの啓示のように感じた、
ちょっと不思議な経験であった。