今日の中国人留学生相手の翻訳の授業では、
「油価」の訳を「ガソリン価格」か「石油価格」のどちらにしたらよいか、
との質問があった。
その文の流れでは、どちらでもよいと思ったし、そう答えたのだが、
「石油」の方が包括的なので、そちらの方が訳としては無難だろう。
その後、「原油」と「石油」ではどうか、との問いもあった。
原油」は「石油」の精製前を指して言う言葉ではあるが、
値上がりの元は「原油」であるから、これまたどちらでもよいことになる。
こうした質問が出るので、
こちらも十分日頃から類似語の区別を明確に覚えておかねばならない、
と痛感させられた。
ちなみに、「重油」は蒸留の底の方からとれる重粘質で沸点が高い。
軽油」はディーゼル燃料で、重油に対して付けられた名称。
「灯油」は主に照明器具燃料として使われ、
「ガソリン」は車や飛行機のガソリンエンジンに使われ、揮発油ともいう。