人工の風

先日仕事帰りに地下鉄の駅で、
電車が来るのを待っていた。
ホームの私がいたあたりには、他に人はいなかった。
私がいるのと反対側に電車が入ってきた。
するとそれと同時にどおっと風が流れ込んできた。
かなり勢いの強い風であったが、
何とも言えない心地よさを感じた。
これは何だろうと思った。
ビル風というのもあるが、
風というのは、
基本的に外で自然に生じたものを感じる。
自然の豊かな場所での風は草や土の臭いなどが、
一緒になって吹き付けてきて、
季節を感じることも出来る。
臭いこそないが、
ホームなどで風を感じるというのは、
疑似自然体験なのだなと思った。
とすれば、逆に言えば、
私は普段それほど風を感じる機会が少ない、
と言うこともできるのだなと感じさせられた。