30代後半は、
ほぼ仕事と子供のことで手一杯だった。
そして38歳のとき、
このままだと大したことも習得できないまま年をとってしまう、
という危機感が湧いてきた。
幸いその頃は、
不安定ながらも専門学校の仕事などができるようになっており、
余裕が少し出来たので神戸に太極拳を習いに行くことにした。
私が習いたい教室が神戸にしかなかったのである。
神戸の教室に約2年ほど通い、
その後東京にお住まいの先生に同じ流派の太極拳を教えてもらうようになり、
7年間その先生について学んだ。
その内容は素晴らしかったし、
私もその団体の大阪支部を任されるようにもなった。
しかし自営業をしながらのボランティア支部長がだんだん辛くなり、
後継者を育ててからその団体をやめた。
一度その先生と組手をしたことがあったが、
太極拳で素晴らしい実力をお持ちの先生が、
組手となると空手の動きであった。
もともとその先生もフルコン空手をやっておられたのだ。
また以前その先生から、
「北京の兄弟弟子と組手をやったりすると、
中国の人たちは慣れていないので上段回し蹴りなどをするとすぐ当たる。」
と言われていたのを思い出した。
やはり組手となると空手の動きが使いやすいのだと思えた。