相談

少し前になるが、

友人の作家朱川湊人氏に電話をした。

息子の進路のことで相談したのだ。

大学のサークルでマンガを描いていた長男が、

マンガ家になりたいと言い出したので、

クリエイティブな世界で活躍している氏に、

意見を聞いてみたかったのだ。

氏は大学入学前にすでにある文学賞を得ていたが、

大学卒業後は出版社に就職し、

数年の勤務を経てプロの作家への道を歩むため、

電気量販店で働きながら作品を書き始め、

そして直木賞を得て晴れて作家となったのである。

そうした苦労を経て夢を叶えた過程などから、

様々な的確なアドバイスをくれた。

その後長男にもその話を伝えると、

一旦就職して社会人としての基礎を身につけ、

自分なりに道を模索していく気になったようだ。

長電話で相談に乗ってくれた氏には感謝である。

今更ながら友人のありがたみが身にしみたことであった。