夜のバス

先日の夜。
仕事を終えて帰宅途中、
最寄駅から自宅に向かって歩いていると、
夜の街をバスが通って行くのを見た。
何ということはないよく見るバスだし、
変な話なのだが、
夜走るバスを見るのが好きなのである。
暗い中に明かりが見えて、
乗客も数人ポツンポツンと座っているだけだ。
何かその光景が懐かしくてほんわかすると共に、
少し寂しいような切ないような感じがするのだ。
思えば、
結婚して大阪高槻に住んでいたころ、
仕事を終えてバスで帰宅することがよくあった。
子供が生まれて間もないころだったので、
仕事を終えた安堵感と、
帰宅して家族に会える嬉しさを持ちながら、
バスに乗っていた記憶と重なるのかもしれない。
とにかく今でも夜走るバスを見ると、
瞬間的にそうした気持ちが沸き起こるので、
何となくしばらく見てしまうのである。