修験道体験(5)

滝場に着くと、
空手着のような専用の道着を着る。
中は下着など着けてはいけない。
いわゆる中はスッポンポンである。
すでに行者さんが場を清める祈祷をしてくれており、
我々体験者は5人一組で進む。
少し高い場所にある滝に行くため、
鎖が数本付けられてあり、
それを持って登る。
当日は気温20度ほどあろうかという、
とても暖かい日だったのだが、
水は冷たく手足が悴むほどで、
我々は震えながら般若心経を唱え、
行を終えたのであった。
終わると着替えて本堂に上がる。
そこではストーブが焚いてあり、
身体を温めることができた。
最後に終了証をいただき解散となった。
普通にスポーツなどを終えた爽快感を、
さらに一歩進めたような開放感やスッキリ感があり、
これは何とも表現できないものである。
いろいろ準備や案内してくださった行者さんには感謝しかない。
皆さん真剣な中に優しさと明るさがある人たちであった。
山のシーズン中、
毎月参加される方もおられるらしいが、
そこまではできないとしても、
年に何回か行きたくなるような、
修験道体験であった。