破門

黒川博行「破門」を読んだ。

「疫病神」シリーズである。
映画を作ろうと、
あちこちから出資させた芸能プロデューサーが、
突然逐電する。
出資者の中には、
主人公の組の関係者もいて、
それを追いかけて、
桑原と二宮がマカオなどへ行く。
他の組も絡んで金の争奪戦が激しさを増す。
相変わらず主人公2人の掛け合いと、
地元関西のリアルな描写がよい。
他にも、
こういう世界やストーリーを描く作家がいるかもしれないが、
黒川作品はとても独特な存在だ。
ドロドロした世界なのに、
大阪弁のユーモアとともに、
いつの間にか引き込まれてしまっている。
また次回作を読みたいと思っている。