霊能動物館

加門七海「霊能動物館」を読んだ。

霊能動物館

霊能動物館

狼、狐、竜、蛇、狸、鳥、馬、憑き物、猫、人魚。
以上の動物について、
歴史的なことを中心に書かれている。
まるで民俗学の本のようで、
寺や神社、古文書や作家自身の取材など、
かなり詳しい内容が書かれており、
この作家の教養と並々ならぬ研究心が伺える。
特に最初の狼と狐の項は圧巻である。
単なる歴史ではなく、
現代につながる恐ろしいエピソードがあり、
加門作品の面目躍如といった感じがある。