一夢庵風流記

隆慶一郎一夢庵風流記」を読んだ。

一夢庵風流記 (集英社文庫)

一夢庵風流記 (集英社文庫)

この作品については以前から知っていた。
かつてマンガで「花の慶次」があったからだ。戦国時代末期のいわゆる「傾奇者」を描いている。
どの程度までが史実なのかよくわからないが、
派手ないでたち、戦場での勇猛な働き、
歌や茶や芸術などにも造詣が深い、
そんな理想的な自由人が描かれている。
友人や護衛の忍びなど、
魅力的な周囲の人物も描かれ、
読んでいて痛快である。
同じ作家の「吉原御免状」など、
他の作品に共通する登場人物もあり、
知ってる人はニヤリとするだろう。
とにかく痛快で読みやすい面白い小説であった。