東山彰良「流」を読んだ。

流

読みたかった小説を、
ようやく読むことができた。
そして読み始めると、
一気呵成に読み終えた。
私より少し前の世代の台湾外省人が主人公。
青春小説ともいえるし、
家族の歴史を描いた小説ともいえるし、
祖父の殺人を追うミステリともいえる。
終戦から国共内戦
さらに現代にいたるまで台湾と中国を巡る歴史小説ともいえる。
叔父さんとの関わり、
親友との問題と恋愛など、
様々な要素が絡み合う面白さがある。
これまで読んできた邱永漢の著書、
台湾人武術家たちの過去の経緯、
かつて見た侯孝賢の映画などを全て思い出す内容であった。
この時代に台湾や中国で生きた人々の愛憎や恩讐を、
リアルに感じさせてくれる、
読み応えのある1冊であった。