奪取

真保裕一「奪取」を読んだ。

奪取

奪取

生徒さんが寄贈してくださった本である。
最初は分厚いので、
何となく手が出なかったが、
読み始めると引き込まれた。
不当な借金返済を迫る暴力団に対し、
精巧な偽札づくりで対抗する主人公。
相棒、師匠、恋人と周囲の登場人物も面白い。
話の展開もスピーディーで、
ヤクザを手玉に取るのも痛快だ。
しかし最も圧倒されるのが、
偽札作りに関する情報量である。
とにかく詳しくてリアルである。
よくここまで取材したものだと思った。
犯罪小説といえるが、
とても面白い小説であった。