死の発送

松本清張「死の発送」を読んだ。

松本清張を読むのは久しぶりだ。
生徒さんが、
私の主宰する中国語教室に、
寄贈してくださったのである。
新聞記者である主人公が、
大金を横領した男を見張るうち、
殺人事件に巻き込まれ、
一つ一つ謎を追う。
「点と線」以来の電車トリックであり、
時刻表を調べつつ、
関係者に話を聞きながら、
謎を解き明かしていく過程は面白い。
ただ最後の方は少々尻つぼみというか、
あっけない幕切れに少々落胆する。
しかし時代を感じる読みやすい、
推理小説であった。