沈黙者

折原一「沈黙者」を読んだ。

沈黙者 (文春文庫)

沈黙者 (文春文庫)

軽微な罪を犯した少年が、
名前や住所を一切言わず、
6年の懲役刑を受ける。
そして2つの一家惨殺事件との関わり。
それが徐々に明らかになる。
これまで読んだ折原作品同様、
意表を突く内容であるが、
少年が名前を黙秘し続ける理由と、
2つの家の家族構成がそっくりなことなど、
少し強引さを感じる。
また少年の獄中生活の過酷さが、
読んでいて心が重くなる。
そういった感じを除けば、
全体として面白く読める小説であった。