けったいなおっさん

昨日の晩の授業終了後、
帰りの電車の中でのこと。
車両のドアを挟んで少し離れた席に、
おそらく50代と思われるおっさんが座っていた。
コートを着て眼鏡をかけ、
ちょっと太ったサラリーマン風の人だった。
酒を飲んできたのか、
それとも眠っているのか、
眼を閉じてぐったりしている。
どうも風邪を引いているらしく、
「ゴホン、ゴホン」とひどい咳をしていた。
その後は、
「うーーん」とか「うあー」などと、
苦しそうにうめいていた。
ところがその後、
どういうわけだか、
そのおっさんは貧乏ゆすりをするのだ。
それがまるでタップダンスのように、
「トントトン、トントトン…」
と妙にリズミカルなのである。
「ゴホッ、ゴホン」、「うーん」、「トントトン…」
この一連のパターンは、
3,4回繰り返された。
私はおかしくてたまらず、
つい声を出して笑いそうになった。
変に面白い帰宅途中の出来事であった。