無痛

久坂部羊「無痛」を読んだ。

無痛 (幻冬舎文庫)

無痛 (幻冬舎文庫)

留学生の1人が、
「面白いですよ」
と勧めてきて、
さらに本まで貸してくれたのである。
分厚い文庫本だったが、
一気に読むことが出来た。
超能力に近い診断能力を持つ医師が主人公で、
一家惨殺事件に巻き込まれ、
解決に向けて重要な役割を果たす話である。
神戸が舞台の話で、
家内の実家近くの地名が出てきて、
私にとってリアルな臨場感がある。
サイコパスや歪んだ人格が次々出てくるが、
ヒロイン的存在のかつての夫の歪みぶりがひどく、
協力者の施設の女と共に、
読んでいてげんなりさせられる。
しかし小説そのものの発想や話の展開は面白い。